4.投資信託の分配金の仕組みについて

分配金

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4.投資信託の分配金の仕組みについて

どのファンドを購入するかを決める前に一番知っておいてもらいたい事が分配金についてです。

よく雑誌などに『分配金に騙されるな!』とか『毎月分配は自分のお金をもらっているだけ』なんて書かれていますよね。

私自身は毎月分配が悪いとは思いません。ただ、しっかり仕組みをわかった上で購入してもらいたいと思います。

分配金の仕組み

まず、分配金とはそのファンドを持っていると、持っている口数に応じて決まった金額をもらえる仕組みです。

例えば100万円投資していて、毎月1万円貰えるファンドがあるとします。

凄い!今は100万円を定期預金にしても1年間で貰える利息は100円にも満たないのに・・・毎月1万円も貰えるなら投資したい!

と、思ってしまいますよね。でも・・・そんな美味しい話はありません。分配金の仕組みは利息とは全く違います。

どちらかというと分配金の仕組みは株の配当と近いものがあります。ファンドはたくさんの資金を集めて、その資金で債券や株、RIETに投資していますよね。

そのファンド全体の資金から分配金としてみなさんに支払っているのです。つまり支払った分は運用の資金からマイナスになります。

そして、分配金が出た時の基準価格は分配金を出した分だけ下がります。

 

毎月分配は利息とは違う

これだけ聞くと、分配金って自分の投資している金額から切り崩して貰っているだけでで、全然お得じゃないわね。と思ってしまいますよね。

そんなことはありません。

ファンドも分配金ばかり出していたら運用できる資金が少なくなってしまいます。それではファンドとして運用が続けられなくなってしまいますよね。

分配金は基本的にはファンドが投資している債券の利金やRIETの賃料から出すようにと考えられています。ファンドとして毎月収入があればそこから支払うぶんには問題ないですよね。

 

でも、そのファンドとしての収入も毎月一定ではありません。特に海外へ投資している場合はその時の為替で増えたり減ったりしてしまいます。

それでも毎月の分配金は一定金額を支払わないといけないため、一部を運用している資産から切り崩していることが多くあります。

私が持つ分配金のイメージは

(毎月1万円もらいながら、残りの金額を運用している)

と考えています。当然運用が良くて増えた時は元金を切り崩さずに貰えている月もあれば、運用が悪くて全部自分の投資した元金を貰ってることになる場合もあります。

毎月分配は利息とは違うということだけはしっかりとわかってください!

では・・・次はファンドを選ぶ時に、どこを見て分配金の状況を判断すれば良いかをお話ししますね。

 

その投資信託の分配金は運用利益?それとも元本取り崩し?

投資信託を10年以上販売してきた私の経験上、分配金が好きな人はたくさんいます。

でも分配金に興味のある人は必ず、『例えば100万円投資したら一体いくら貰えるの?』と毎月貰える金額ばかり気にしてしまします。

反対にテレビや雑誌で『分配金に騙されるな』なんて記事を目にした人は『分配金は自分の投資したお金をもらってるだけなんでしょ』なんて言われたりもしてきました。

これらの人は分配金についてしっかりと理解しないまま、なんとなくのイメージで分配金の良し悪しを判断してしまっています。

そんな風にならないようにしっかりと投資しようとしているファンドの分配金がどのように支払われているかをチェックして投資するかしないかを決めてください。

そこで今回は自分が受け取っている投資信託の分配金は運用利益なのかそれとも元本取り崩しのものなのかを見極める術を紹介します!

分配金の見極めは「月次レポート」を見ましょう!

では分配金は一体どこでチェックすればよいのでしょうか?私はファンドの説明の際には『月次レポート』をよく使っていました。

月次レポートには分配金についてだけではなく、投資先の割合や投資対象銘柄等が記載されています。

パンフレットよりも具体的に運用の状況が書かれているので参考になりますよ。では実際に月次レポートを見ていきましょう。

今回参考にしたのはアセットマネジメントone のゼウスというファンドです。

アメリカの不動産(RIET)へ投資しているファンドで、分配金が高く純資産がとても多い有名なファンドです。

(このファンドが良いからという訳ではなくあくまでも参考にしただけです・・・)

月次レポート

 

これは2月6日の月次レポートの一部です。

決算をした内訳が書かれていますね。このファンドは全部で5期分の内訳が載っていますので、前の決算も参考にできます。

基本的なことですが、毎月分配型のファンドは毎月ファンドの決算を行い、分配金を出しています。

決算日はファンドによって違いますので、確認してください。参考にしたゼウスは毎月5日(5日が休業日の場合は翌営業日)となります。

上の図の内容を簡単に説明しますね。

上の図は前の月の決算日と比べて基準価格がどれくらい動いたかを詳しく書いています。

例えば今年の2月6日の基準価格は3,254円で前月と比べると215円基準価格は下落しています。215円の下落要因を分析してみましょう。

まずはRIETの要因の部分です。キャピタルと書かれているのはRIETそのものの価格変動です。今回は前月に比べて47円下落していますね。

その隣のインカムとは不動産の賃料収入です。債券に投資しているファンドであれば金利収入となります。このインカムが毎月の分配金の原資となっています。

これが毎月の分配金額と大きく乖離していると切り崩して分配金を支払っている可能性が高くなります。

そして海外のものに投資していると為替が関係してきます。今回は為替が円高になってしまったことから119円のマイナスという結果になっていますね。

参考:円高と円安とは?ドルを基準に考えよう!

 

ここまでは大丈夫ですか?

このインカム収入をしっかりと確認してください。今回は分配金が50円出ているうち、インカム収入のたった5円です。残り45円を本来ならキャピタルの部分や為替の部分でまかなうことができれば、取り崩して分配金を出していることにはなりません。

今回は為替もキャピタルもマイナスのため、元金を取り崩して分配金を支払っていることになりますね。

しかし、為替やキャピタルの部分についてはちょっとした経済の動きで良くも悪くもなります。1月5日の決算ではキャピタルも大きくプラスが出ていたので余裕を持って分配金を支払っていますね。

決算とは1か月に1回のその時点での相場で判断しますので、これがファンドの運用の全てではありません。

でも毎月の分配金がちゃんと利益から支払われているかを参考にすることはできます。

少しマニアックな説明になってしまいましたが、この月次レポートはファンドを選ぶ際には是非確認してもらいたいことがたくさん記載されています。

 

次の記事 ➡ その投資信託の分配金は運用利益?それとも元本取り崩し?

 

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