お待たせしました。ようやくシミュレーションができたのでタイトルにあるとおり、楽天VTIと本家VTIの積立パフォーマンスを比較した結果を公開します!
どちらも米国株投資を始める人にとても人気がある商品なので、多くの人が疑問に思うところですよね。
何よりこれから米国株投資を始めるあっきん自身が気になるテーマだったので時間をかけて丁寧に作業をすすめました。
そして出た答えは
・
・
・
僅差で楽天VTIの方が有利!という結果です。
楽天VTIの方が本家VTIよりも後出しで商品を出してきているせいもありますが、このような優良な商品を低コストで買えるのはありがたいことです。
記事後半の比較結果を先に見たい人はココを押すと移動できます。
あっきん
目次
VTIとはどんな商品か?
VTIは2001年に誕生した歴史ある米国ETFでS&P500銘柄以外にも米国の中・小銘柄も組み入れたインデックス投資に活用されます。
大中小と幅広く投資することで株価上昇の恩恵を満遍なく受けようと考える人に好まれる安定の商品です。これひとつで米国株のほぼ100%の株式を買っているのと同じ効果を得ることができます。
VTIは米国のETFですが、楽天証券などの国内証券で購入することができます。購入画面はこんな感じです
ポイントはドル建ての商品であるということです。4/21現在だと最低取引数量の1株を買うのに16,489円が必要です。
NISA枠では購入できますが、つみたてNISAには対応していません。
年4回(3月、6月、9月、12月)の分配金があり、ドル建てで証券口座に入金されます。直近の配当利回りは1.99%です。
米国株式の配当金の税金と外国税額控除とは?
ここで米国株式の配当金やVTIのような米国株ETFの分配金にかかる税金と還付手続きについて確認をしておきます。
米国株投資のハードルを少しばかり高くしているのが二重課税問題です。簡単にいうと米国と日本でそれぞれ税金がかかっているということです
もらった配当を100とすると米国で10%税金が取られて、残った90から日本で20.315%の税金が取られるので実質の配当は71.8になります。
この国際的な二重課税を調整するために、外国税額控除という手続きが存在します。これは自分で申告しないと還付金は入ってきません。
面倒ですよね・・・💦
所得や配当金のボリュームによって答えは違ってくるのですが、あっきんが色々シミュレーションしたところ米国で取られている10%の税金が全て戻ってくるわけではありません。
※今回の比較では米国で取られた税金は100%還付金で戻ってくるという前提にしています。
楽天VTIはどんな商品か?VTIとの違いは?
楽天VTIは本家VTIをより身近に運用すべく楽天グループの運用会社である楽天投信投資顧問㈱が作った商品です。商品内容はVTIそのままです。
VTIと違う点ですが、投資信託であるので楽天証券やSBI証券などで100円から購入可能で、つみたてNISAの対象となっている点です。
また、楽天VTIは米国の税金10%が徴収された時点で再投資するので国内での20.315%の税が発生しません。なので配当金は出ません。
楽天VTIは楽天が卸業者となり米国から本家VTIを買い付け、小分けで販売する商品なので信託報酬が0.162%と本家VTIの0.03%より高くなっています。
以上が楽天VTIの主な特徴です。
【比較】楽天VTIと本家VTIの積立結果。利回りはどっちが良い?
本家VTIは信託報酬が恐ろしく安いのが一番の特徴です。
一方、楽天VTIは分配金を私たち投資家に出さずにファンド内で再投資する仕組みなので税の繰り延べ効果があります。
これらの違いが踏まえたうえで長期間積立をした場合にどれほどパフォーマンスに差が出るのか?どっちに投資したほうが増えるのか?が気になります。
そんな疑問を完全に解消すべく、エクセルでシミュレーションをしてみました。
前提条件の整理
毎月3万円積立購入していく場合の前提条件です。
特筆すべきは、楽天VTIの場合は楽天証券で積立をすると楽天カード決済による1%のポイント付与とハッピープログラムにより残高10万円につき4ポイントというボーナスがある点です。
これらが楽天証券で積立投資をする最大のメリットでもあり、使わない手はないのでデフォルトで前提条件にいれました!
あっきん
ここからは気になる比較結果の紹介です!
【結果】積立3万円(2年半)
楽天VTIが誕生した翌月の1日(2017/10/1)から毎月3万円ずつ積立投資をし、2020/4/14を迎えた場合の評価額をグラフ内に評価しています。
コロナショック真っ只中なので積立額93万円よりも評価額の方が小さいという結果になっていますが、そこは気にせず、評価額の大小を比べていきます。
結果は本家VTIが909,210円になっているのに対し、楽天VTI(ポイント再投資)は914,444円とわずかに上回っています。
ちょっとこれだとあまりにも僅差過ぎて、微妙なのでもう少し頑張って約20年間の長期でも比較してみました。
【結果】積立3万円(20年)
2001/7/1〜2020/4/14までの約20年間積立を続けたとしてシミュレーションした結果、本家VTIが16,751,614円になっているのに対し、楽天VTI(ポイント再投資)は17,162,410円とわずかに上回っています。
期間を長くしたことで評価額でみると41万円、割合でみると2.4%、楽天VTIが本家VTIを上回る結果となりました。
比較結果のまとめ
いかがでしたか?数字が全てなので結果をもう一度整理しておきます。
本家VTIと楽天VTIを毎月3万円積立した場合、複利効果が効いてくる20年の長期でパフォーマンスを比較すると以下の通り、楽天VTIの方が有利という結果になりました。
- 積立額 : 678万円
- 本家VTI:1,675万円
- 楽天VTI:1,716万円(本家より41万円、2.4%↑)
このような結果になる要因としては長期でみた場合に楽天VTIの税の繰延べ効果が効いてくるのと楽天ポイントによる上乗せもそれなりにありますね。
ただ、見方によっては大差はないと言い切れるレベルでもあります。
個人的には数字の比較に加え、楽天VTIだと外国税額控除という手続きがいらないというのも手間いらずという点ではアドバンテージだと感じます。
さらには、最も結果に影響を与える利益にかかる税金が非課税になるつみたてNISAが楽天VTIには適用できる(今回のシミュレーションでは無視)点も改めて確認しておきたいメリットです。
以上が、あっきんが丁寧に本家VTIと楽天VTIを比較した結果の全てです!これを踏まえて引き続き運用商品の選定を進めていきたいと思います!
関連記事です。
この記事で比較に出したVTIは有名な優良米国株ETFですが、よく比較されるのが高配当のVYMであったり、S&P500に連動したVOOです。

楽天VTIを抑えて楽天証券の積立実績1位に君臨しているのがeMAXIS Slim米国株式です。こちらもパフォーマンスを比較しました。

また、楽天VTIはすでにつみたてNISA口座で1年以上の積立実績があります。比較できるように米国株式以外の銘柄もあえて積立しているので結果を参考にしてみてください。

わからないことがあれば遠慮なく聞いてくださいね!いただいた質問から私自身も学ぶことが多いので(^o^)/
タイムリーな情報はツイッターで配信中です。フォローしてみよう(^o^)/
2020年は主にこんなツイートするよ(^o^)/
①ブログ更新のお知らせ
②為替。主に #トラリピ
③日経225。#ノックアウトオプション での取引履歴
④仮想通貨(暗号資産)の気になる情報
⑤働き方や教育・経済・金融に関する時事ネタ
⑥プライベート質問は質問箱、LINE@、ツイッターでお気軽に👍
— あっきん@投資家🍀元公務員 (@_akkin_nara) January 7, 2020