この記事では私が昨年から研究を続けているトルコリラ円のスワップサヤ取りの出口戦略(OCO注文)について体験談を書いています。
ここからOCO決済のリスクを理解し、今後どのような対策を取るべきかを考えたいと思います。
緩やかにリラ円が上がったり下がったりする間はサヤ取りの性質上スワップ差額が増えるのはあたり前です。
肝心なのは急落時をいかに乗り切るかです。思考停止にならずに考えていきたいと思います!
目次
3/22トルコリラ急落!
3/22の14:50には20.244円だったトルコリラ円は明け方には18.789円まで下げました。理由はこれかなと
【Dealer’s Voice】
🇹🇷トルコ中銀が突然の金融政策を引き締めに転換し、対ドルでトルコリラが下落。その流れからトルコリラ円も下落しています。
🇹🇷TCMB(トルコ中銀)は「金融市場の動向を考慮して」期間を限定せずに1週間レポオークションを停止する、としています。https://t.co/f7eK0CoT3i— みんなのFX|トレイダーズ証券 (@Min_FX) 2019年3月22日
で、急落が起こる前のあっきんのトルコリラスワップサヤ取り1,000万口座はこんな感じでした。ちょうどお昼にこのデータを記録しました。
運用を始めた2/22からトルコリラ円がジワジワ下がってきたので買い口座の含み損が増えたものの、売りも同じだけ保有しているので反対に含み益が増えています。
なので表の建玉損益はほとんど変わらずスワップの差額だけが増えていますね。
これがサヤ取りなので、この状態で成行注文でどちらのポジションも決済すると表のとおりの利益が得られます。
まずはスワップサヤ取りのおさらいでした。
トルコリラ急落時のサヤ取りOCO注文のリスクとは?
私はサヤ取りをするときに下がったときも上がったときもあるところまでいくとOCO注文が発動されてほぼ同じタイミングで自動決済されるようにしています。
こうすることで寝ている間に相場が急落して買い口座だけがロスカットになって売り口座はそのままで最悪トータルで損をするというケースを回避するのが狙いです。
ただ、今回がまさにそうなのですが、そこには流動性リスクが存在します。
トルコリラは取引量が少ないので流動性が低くなり取引がしにくい状況になることがあります。そうなると売りレートと買いレートの差(スプレッド)が広がることがあります。
急落時にスプレッドが広がるとどうなるかと言うと、今回の急落時のチャートにOCO注文のラインを落とした以下の図を見てください。
右のGMOクリック証券はOCO注文(18.749円)に到達していないのに左の買い口座のみんなのFXは到達していますよね?
元々両者のレートは保有時から0.021円の差があります(左のみんなのFXの方が価格が高い)
全く同じように動いていたとすると、保有価格からそれぞれ2.0円下にセットしたOCO注文は右のGMOクリック証券がOCOにかかっていないのであれば、みんなのFXもかからないはずです。
ところがみんなのFXの方はOCOにかかったんです。
これこそが流動性リスクでスプレッド(売りと買いレートの差)が広がったからです。しかも急落時のこの4:30にです。
【トルコリラサヤ取り出口戦略失敗😱😱】
寝ている間に下がって4:30に買いだけOCO決済されるも同じタイミングで売り口座はOCO微妙にかからず・・・。
まさかの売りだけ残って週明けを迎えるスリリングな展開に(^_^;)
みんなのFXのスプレッドが20pipsまで開いたのが原因と思われる。#情報求む pic.twitter.com/UrTh6hAspv
— あっきん@投資家*元公務員 (@_akkin_nara) 2019年3月22日
トルコリラのOCO注文が上手く機能したパターン
私も30万でサヤどりしてました😄
OCO注文は何とか成立し、
/
プラス9,675円
\
で、とりあえずはGood byeトルコリラ🇹🇷
今回のことを踏まえて、戦略を立て直します🤔また会う日まで。トルコリラ〜👋 pic.twitter.com/zvFBVYXORd
— Lily @ゆるグルテンフリーのママトレーダー (@aguilera0717) 2019年3月23日
このLilyさんの画像を見るとどちらも23:58にOCOにかかって成立しています。なので損失が出ることもなくトータルで30万が30万9,675円になって終わっています。
このことから4:30にみんなのFXのスプレッドが開いたことで買いだけがOCOにかかったのではないかと考えました。
トルコリラ急落時に片方だけ決済されるリスクを回避するには?
私が運用しているプランはあくまでも目安なので各自アレンジをしてみると良いと思います。
実際に読者さんでリスクを回避するために事前に工夫している人がいたので紹介したいと思います。
買い口座に余裕を持たせておく。
こんばんは。
私は利率落として買い口座5万でやって(16万まで耐えられます)ますので今回は何もありませんでした。
しかし、年末〜年始みたいに少しずつ下げてからのドカン!だとこれでも助からない可能性あるんですよね。私は17前半まで落ちてきたら一旦決済予定です。— ミズカ951 (@rNJP5jhINYzbm5E) 2019年3月23日
あっきん口座は買いが3万円入金で1万通貨という割合なのですが、この方は5万円入金で1万通貨にしています。なのでより下落時に耐えられる設定です。
こうすることのデメリットは資金が多くいるので期待利回りが下がります。でもこれぐらいの暴落相場では生き延びられるというメリットがありますね!
資金移動を事前にしてOCOを下げる。
トルコリラはもう一段下落。
365FXとFXネオのサヤ取りだと資金移動が凄く楽だ— まろやか (@akanoren) 2019年3月22日
他にもLINE@でやり取りしている方もこのような対応をしたそうです
買いをGMOクリック証券のくりっく365にしておくとシステムは同じGMOなので売りのFXネオとで資金移動がリアルタイムでできるんです。
これにはFXネオで口座を持っている人も別途口座開設が必要です。
急落を察知して早めに成行注文で手仕舞いする。
あっきんさん初めまして😃
私もトルコリラのサヤ取りを30万円でしてました。
昨日は急落でヒヤヒヤでした💦
入れていたOCO注文まで値が迫ってきて月曜日の窓開けも怖いので、寝る前に成行注文で手動決済を試みました。
なんとかスワップを除くと200円程度のマイナスで逃げれましたが、焦りました😅— ミライ✨専業主婦の投資♡ (@89w4vsNoxqQ3tmp) 2019年3月23日
これが一番シンプルで簡単です。ただし、これは起きている前提です。
みんなが寝ている夜中の3:00とかに突如として起こったのでは対応できません。
なのでこれも頭に入れつついざという時のためにという姿勢が大切かなと思います。
私も寝る前に実は成行決済しようかと思ったのですが、多くの人が同じようにやっていることも知っているので自分だけ逃げるようで申し訳ないと思い、今回は躊躇しました。
一度失敗したとしてもこうして情報共有して、「次からはあっきんも成行決済使っていきます!」と宣言しておけば問題ないかなと(笑)
たまたま金曜夜は遅くまで飲み会だったので起きていたんです。寝たのが1:30ぐらいだったのでこの時間に「成行決済しましたw」ツイートは誰も見れないので節操がないかなと。
【注意】くりっく365はスプレッドは急落時のスプレッドが広い!?
ツイッターでいろんな方とやり取りしている中で教えてもらったのですが2018年のトルコショック時のFX会社各社のスプレッドをまとめたデータがあります。
なんとくりっく365はこの時スプレッドが1円もあったんです!!
ちなみにこの時の急落は変動率で言うと今回の3倍もあります。だからトルコリラショックって言います。
トルコリラ円昨晩は143pips 程度の下落幅でしたので、変動率は約7%
過去の1日で最高の変動幅は、昨年8月10日22%とのことです。
また2008年以降の年変動率は約27%とのこと
過去の為替事件(◯◯ショック)の変動率を考慮して、買い口座レバ3、売り口座レバ5
を目安に運用中、利回り10%— 四捨五入すれば60歳 (@toyotoyo641) 2019年3月23日
やっぱりとてつもない大きなショック相場を想定しておきたいのでその時にスプレッドが大きく広がったというのは私にはためらってしまう部分があります。
ちなみに、この検証データにみんなのFXは入っていないんです。これもまた悩ましい・・・。
トルコリラスワップサヤ取りを続けるための課題。
今回の出口戦略の自らの失敗でいくつか学べたことがありました。ここでは課題として挙げるのに留まり今後具体案は整理していきます。
あっきん一人で考えるのは荷が重いのでみなさんも気軽にこんなのどう?的な案をツイッターかLINE@でくださいね
OCO決済をもう少し広くする。
これは議論のたたき台としてツイッターで公開したOCO1.5円の時の口座状況です。
実は読者さんからの質問で気付いたのですが、買い口座の7,000円って別に無くても良いんですよね!
別の言い方をすると7,000円あるんなら下がったときのOCOは2.2円でも良いよね!って話です。
これに加え、買い口座を例えば4万にすることでOCOは3.2円になります。少し利回りを落として安全率を高めたいところですね。
資金移動をすることでOCOをずらす。
できるだけOCOにかからないようにするために買い口座をなるべく現在価格から約3円ぐらいに保つように資金移動を意識するというのも手かなと。
その際に売り口座から出金して買い口座にとなるとみんなのFXだとどうしても銀行営業時間外だと即座には無理です。
もちろんGMOクリック証券のくりっく365なら即時できますが、スプレッドの懸念があります。
なので、どうするかと言うと緊急時用の現金を用意しておけば良いのかなと。それならクイック入金で対応できます。
そういう時のためにそもそも運用は最低3割は現金を持っておきましょう!と発信していますよね(笑)
成行注文で手動決済するを積極的に。
上記の対応でこれまでのプランに余裕を持たせつつ、今回のように土日を跨ぐ場合で寝る前ぐらいに下がってきたときは積極的に成行決済します。
こうすることで不安から解消され、目の前の利益を掴み、投資元本も回収できます。
OCO注文は3.2円だけど起きているときにOCO注文の価格まであと1円となったら気持ち悪いから成行決済するというルールもありかなと。
どれもまだ私の中でほわっとしたイメージなのでたたき台として記載しておきます。今後みなさんの意見を踏まえ、最終案を作りたいと思います(^o^)/
あっきんからのメッセージ。
GW前は一旦決済しても良いかも。
特に今年は10連休なので何かと狙われるという話を聞きますよね!無難にいくならノーポジが良いと思います。
心配しながら続けるのってなんだか疲れませんか?
取れる利益を取りこぼすより無理をして投資資金を減らす方が勿体無いと考えれば良いだけのことです。
ツイッターをもっと活用しよう!
私の発信をきっかけにいろんな人と情報共有できるので特に今回のような舵取りがいる場面ではみんなの声は貴重です。
私もなるべくこれは他の人も知っておいた方が良い情報だなと思う内容は拡散します。
ツイッターって結構、つぶやかなくて見るだけという人も多いんですよ!何も発信しなくても極論、あっきんをフォローするだけで情報が入ってくるので便利ですよ!
そうやってアンテナを立てておくと自然と頭が投資脳になってきます(^o^)/
月曜日のオープニングあっきんどうするの?
恐ろしいことにあっきん1,000万口座は買いだけ決済されて売りはまだ持っています。月曜から上がっていけばどんどん損失が膨らむ・・・。
反対に月曜から下がっていけば利益はどんどん増えていく。
ひろこと色々議論した結果、今のOCO注文は一旦削除して、月曜日のオープニング7:00に成行で決済することにしました。
少し上がってまた下がっていく展開も予想しているのですが、だらだら上がっていって損失が膨らむのを避けるための防衛策と言った感じです。
損は損として受け入れてリスタートを切れば良いというスタンスです。大負けしてはそもそもリスタートも切れませんので(^o^)/
結果、予定どおりに3/25(月)7:00のオープンで決済して取引をプラスで終えました!これにより最終的な運用結果は−46万となりました!
金額を聞いてびっくりする人もいると思いますが、元本が1,000万なので割合でみるとわずか4.6%です。
これぐらいは勉強代だと思えば気になりません(笑)
こういう失敗を通してよりよい運用プランが見えてくるので。失敗の先にしか成功はありません!
また、この記事を書いたことでOCOを分割で設定しておくと効果があるよ!という素晴らしい案をいただくことができました!
どれだけの効果があるかを記事にて検証しています。

これまで運用してきたトルコリラのスワップサヤ取りの考え方はこちらの記事にまとめているので参考にしてみてください。

運用にまつわるタイムリーな話題は全てこの毎週更新している記事に凝縮されています。ここを見るとあっきんの運用の全体がわかります。

わからないことがあれば遠慮なく聞いてくださいね(^o^)/いただいた質問から私自身も学ぶことが多いので!
タイムリーな情報はツイッターで配信中です。フォローしてみよう(^o^)/
2019年は主にこんなツイートするよ(^o^)/
①ブログ更新のお知らせ
②トラリピの運用状況、注意点、質疑応答
③スワップ投資(サヤ取り)とかCFD
④仮想通貨の今がわかる最新情報
⑤為替、株式に関する時事ネタ
⑥プライベートや生き方、教育について質問は質問箱、LINE@、ツイッターでお気軽に👍
— あっきん@投資家*元公務員 (@_akkin_nara) 2019年1月1日