コロナショック相場をきっかけに米国株投資を始めることにしたのでいよいよ投資していく銘柄の選定に着手していきます。
まずは米国ETFの王道中の王道であるバンガード社の3銘柄(VTI、VOO、VYM)について比較可能な最大期間におけるパフォーマンスを調べてみました。
また、比較するにあたり、より現実的なプランがよかったので積立による投資をした場合という条件で比較しています。
あっきん
目次
【比較】インデックスのVTIと高配当のVYM
VTIは2001年に誕生した歴史ある米国ETFでS&P500銘柄以外にも米国の中・小銘柄も組み入れたインデックス投資に活用されます。
大中小と幅広く投資することで株価上昇の恩恵を満遍なく受けようと考える人に好まれる安定の商品です。
VYMは米国の大型株の中から予想配当利回りが市場平均を上回る約400銘柄を対象にしている商品で配当金の高さに魅力を感じる人に好まれる商品です。
以下で銘柄について詳しく解説し、パフォーマンスを比較してみます。
【VTI 】バンガード トータル ストック マーケットETF
米国全体を投資対象とした投資信託・ETFの中ではこの銘柄がもっとも低い手数料で運用できます。
バンガード社のETFは定期的に経費率の見直しが行われています。運用資産の規模や運用コストなどに応じて値下げが行われます
- 2016年:0.05%
- 2017年:0.04%
- 2019年:0.03%
また、VTIが実際にどの株式で構成されていて、どんな分野の株式がどれだけ含まれているかも見ておきましょう。
保有上位10銘柄で総資産総額の19.9%を占めています。マイクロソフトやアップル、グーグル、アマゾンなど知っている企業ばかりが名前を連ねています。
【VYM】バンガード・米国高配当株式ETF
VYMは米国の大型株の中から予想配当利回りが市場平均を上回る約400銘柄を対象にしています。
先に紹介したVTIと比べるとファンド純資産総額が1/5ほどであるせいか経費率はやや高めです。高配当というだけあって直近の配当利回りは3.62%と高いですね!
保有上位10銘柄とセクター別の構成比率も見てみましょう
高配当株を選んできていることもあり、金融や消費財、ヘルスケアなどの企業が多いですね。安定して配当を出している企業が名を連ねています。
上位に名を連ねているジョンソン&ジョンソンやP&Gは50年以上連続で増配を続けている企業として有名です。
※日本にはこれだけ長期で連続増配している企業は存在しません。
【比較結果】VTIとVYM
いよいよインデックスの代表VTIと高配当の代表VYMを長期間積立投資したときのパフォーマンスで比較したいと思います!
設定来で見るとVTIのリターンが6.17%でVYMのリターンが8.19%とVYMの方が高いパフォーマンスになっていますが、始めた時期が違うので比較になりません。
また、一括投資をする人より将来を見据えて積立投資をする人が圧倒的に多いと思うので積立前提で比較をします。以下は前提条件です
- 積立期間:2006/12〜2020/3(13年4ヶ月)
- 初期投資:100ドル
- 毎月積立:100ドル
- 総投資額:16,100ドル
- 配 当:再投資
また、シミュレーションはBacktest Portfolio Asset Allocationを使用しました。気になる結果がコレです
VYMが誕生した翌月の2006/12から毎月100ドルずつ積立を続け、13年4ヶ月が経過した2020/3/31では総投資額が16,100ドルになっています。
どちらが増えているかというと、VTIの方ですね。VYMよりも11%ほど資産が増えている計算になります。
以上から過去実績を踏まえると高配当を再投資してVYMで増やしていくよりも米国株ほぼ100%に分散投資するVTIの方が資産が増えているということがわかりました!
【比較】VTIとVYMとVOO
ここまでの比較で過去実績では高配当株を集めたVYMよりも成長株も入っているVTIに投資している方がパフォーマンスが良いことがわかりました。
そうなると次に気になるのがこれもまた人気のVOOとの比較です。
VOOは誕生したのが2010年とまだ歴史が浅いのですが、すでに2001年に誕生したVTIより純資産総額が上回っている商品です。
【VOO】バンガード S&P500 ETF
VOOがベンチマークにしているS&P500は、日経平均株価(日経225)の米国版といったところで、米国を代表する500社(大型株)によって構成されるインデックス指数です。
こちらも経費率は0.03%と極めて低く、何よりもファンド純資産総額が2001から運用されているVTIよりも後発組であるにも関わらず多いのが特徴です。
いかに人気であるかがわかりますね!
保有上位10銘柄とセクター別の構成比率も見てみましょう
VOOは大型銘柄に投資していること、そのうちアップルやマイクロソフトなどの情報技術分野の企業が最も多くなっています。
VTIと比べて金融セクターが12.9%と少なく、コミュニケーション・サービスという分野が出てきているのも特徴的ですね。
【比較結果】VTIとVYMとVOO
前回と同様の条件で比較しました。VOOは誕生したのが2010/9/7なので積立開始は2010/10としています。
- 積立期間:2010/10〜2020/3(9年6ヶ月)
- 初期投資:100ドル
- 毎月積立:100ドル
- 総投資額:11,400ドル
- 配 当:再投資
気になる結果はコレです
この運用期間中は見事な上昇相場でした。
こういうときは成長するアマゾンやグーグルなど成長するセクターの割合が多いVOOが最もパフォーマンスが良い結果になりました。
VTIとVOOとVYMのトータルリターン比較結果まとめ
一番後発組のVOO(2010/9/7)を基準とし、比較可能な最大期間(2010/10〜2020/3)の9年6ヶ月はとっても綺麗な右肩上がりの相場でした。
上記のチャートは基準価格なので緑色の配当を出しているVYMが低くなっています。
ここで、実際に積立投資をして、どれだけ増えたのか?という疑問の答えをもう一度まとめておきたいと思います。
米国株ETFの王道銘柄の頂上決戦の結果は米国の大型銘柄500社に投資できるVOOが1.67倍と最も高いパフォーマンスを発揮しました。
ただ、米国株の中小型株も全てカバーしているVTIもリターンは1.61倍とVOOとそんなに大きな差がないことも確認できました。
一方であっきんが気になっていた配当金を重視する商品(VYM)、株価上昇を重視する商品(VTI、VOO)のトータルリターンの比較では高配当のVYMはやや劣るということがわかりました。
これらを踏まえて引き続きわが家はどういうものに長期積立投資をしていくか考えたいと思います!
関連記事です。
株式投資初心者ともいえるあっきんがなぜ日本株ではなく米国株に投資をしようと思ったのかはこちらの記事でまとめています。

ここで紹介したVTIには兄弟が存在します。それは楽天VTIです。この商品の登場で一気に投資のハードルが下がったといっても過言ではありません。

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